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品番4Fc-3(10)
(ルパートベア)
ルパートベアは、同じイギリス出身の、他のくまのキャラクターである、くまのプーさんや、パディントンなどに比べると、日本での知名度はぐっと落ちるでしょうが、イギリスでは、実に100年近く親しまれています。ルパートは、新聞デイリー・エクスプレス(Daily Express)に、1920年からずっと掲載され続けている息の長い漫画で、当然、原作者メアリー・タートル(Mary Tourtel)は亡くなっており、イラストレーター兼ストーリーライターは、以後、何人かにバトンタッチされ、今日に至っています。中でも一番名の知れた人物は、1935年、引退したメアリー・タートルの後をひきついだ2代目のルパート作家アルフレッド・べストール(Alfred Bestall)氏。彼は、約273ほどのルパートの物語を手掛けたそうです。
ルパート誕生の理由は、ライバル紙であったデイリー・メイル紙(Daily Mail)に掲載されていた漫画のテディー・テイル(Teddy Tail)の人気に対抗し、売り上げを伸ばすため、エクスプレス紙の副編集長ハーバート・タートルが、イラストレーターの奥さんの描いたルパートを載せる手はずを取ったのが始まり。これが、テディー・テイル以上の、大当たりとなるのです。特に今では、ネズミのキャラクターであるテディー・テイルを覚えている人もあまりいないのではないでしょうか。
くまのルパートは両親とナットウッド(Nutwood)というイギリスの村に住んでいる設定で、近所の友達と遊んだり出かけたりする最中に遭遇する出来事や冒険を描いたストーリー。定期的に登場する動物友達には、アナグマのビリー、パグ犬のアルジー、豚のポッジー、象のエドワード・トランク、ペキニーズ犬のポン・ピンなどがおり、人間では、教授と呼ばれるお城の塔に住む発明家のおじさん友達がいます。漫画と言っても、ふきだしは使用されておらず、イラストの下に、話を追うための、韻を踏んだ文が書かれ、その下にもっと詳しい物語が書かれています。ですから、漫画と絵本の中間のような感じです。*
*古本のため、傷、破れ等があります。
115ページ
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